2015年09月12日
当館では、現在、常設展示室にて新発田市村尻(むらじり)遺跡出土土器を2点展示しています。
弥生時代前期から中期前半にかけて、東日本では、一度埋葬した遺骸を取り出し、儀礼後再び埋葬する「再葬墓」と呼ばれる墓が登場します。新発田市村尻遺跡12号墓坑は、「再葬墓」の事例の一つであり、納骨器と考えられる大型壺とともに特異な形の「土偶形容器」が出土しています。この「土偶形容器」は人間の上半身をあわらした土器で、頭と顔のないことが特徴です。これまでは「ヒト形土器」として県有形文化財に指定されていましたが、学術的にきわめて重要な事例であることから、今回展示している壺形土器を含め、出土資料は平成25年に国の重要文化財に指定されました。
大変貴重な資料ですので、ぜひこの機会にご覧ください。
◆資料名 新発田市村尻遺跡出土「土偶形容器」(写真左)「壺型土器」(写真右)
(新発田市教育委員会所蔵・新潟県立歴史博物館寄託)
◆展示期間 2015年10月4日まで
◆展示場所 常設展示室内「縄文文化を探る」コーナー
◆料金 無料 但し常設展観覧料(一般510円 高校・大学生200円 中学生以下無料)が必要